中野です
〚不妊で悩んでよかったです。〛
今日、妊娠9ヶ月で卒業されたかたがおっしゃっていた言葉です。
この言葉を言う方は少なくありません。
この方は、
10代の頃から生理不順が強く、
その後ずっと薬で生理周期を作ってきました。
初診で来たときに印象的だったのは、
基礎体温表に薬の量、卵の育ち、
治療歴、自分の体や気分を細かく記載してあったことです。
今だからご本人にも伝えられますが、
僕はこの基礎体温表を見たときに、
「ああこの方は不妊人生を一生懸命毎日生きてきたんだな」
と思いました。
同時に印象的だったのが、
ご主人がとにかく服薬量を心配していたことでした。
薬を大量に使っても、
採卵できることすら奇跡のような状況でした。
この方には治療を休む勇気というか、
休むという選択肢は少しもないのだというのを感じていたので、
とにかく僕はこの方の体を心配し、
治療に耐えている体を大事にすることを提案しました。
ひたすら解毒を行いました。
初診時は、本当に触れるくらいの刺激で痛がっていた肝臓も、
強く押しても圧痛が無くなるくらい解毒をしました。
食べるものや、
ファスティングも含めて結構本人も大変だったと思います。
脅すつもりはありませんでしたが、
本人の気持ちが追い付いてきたころに、
「この解毒は妊娠後の、子供のことを考えてやってるんですよ」
と伝えると涙を流していました。
ご自分で気づいたんでしょうね。
ただひたすらに「子供が欲しい」と頑張ってきたことが、
「ママになりたい」ではなく「妊娠したい」しか考えられなかった事。
僕にはご本人の本当に気持ちは理解することができませんが、
そのときはじめて「妊娠したい」ではなく、
「ママになりたい」って思ったんだと思います。
「人生は思った通りになる」って言われていますが、
何を想像したり、何を目標にするかって結構大事だと思うんですよ。
今日いらっしゃった新規の方だって、
体外受精してもうまくいかない。
採卵しても受精できても、受精卵が分割しない。
体質変えなきゃ。
運動や食事をかえなきゃって分かっちゃいる。
でもできない。
やる気になれない。
「やったって努力が報われるのか?」「頑張ってもどうせ無理」
が先にきてしまう。
そして「頑張って報われなかったときに、落ち込むのが怖い」
ってなってしまう人もいる。
でも、
運動することでこういう理由で受精卵が分割して、それが赤ちゃんになる。
栄養をとることでこういう理由で受精卵が分割して、それが赤ちゃんになる。
そして、○○までにママになる。
って想像できれば、
生活を変えることができます。
何でも考え方次第で、
悩みが幸せのキッカケになります。
本人は目の前の事に必死なので、
気づくまではこちらも「待つ」ことが必要になりますが、
二人三脚でやっていきましょう。
幸せは、
それまでの人生の上に乗っかるだけだから、
悩んだことがあったから、
今幸せだと感じられます!っていうサポートをしたいですね。
中野