中野です
ここ数回は、子供の治療について書いています。
解剖や生理学もとても大切ですが、言葉でのコミュニケーションが難しい子供を治療する上では、
もっと基本的で大切なことが沢山あります。
治療を行う「場」を作る事や、あれこれと言葉で説明することができない子供のサインに気づくとか。
これまでは、子供と打ち解けるコツや触った時に大事にしたい感覚を簡単にご紹介しました。
今日は、「サイン」つまり「子供が表現してくれているヒントを大事にすること」についてです。
「動く子供をどうやって施術するのか?」
という質問がよくありますが、
まず、どうやって施術するのかは、
前回お伝えしたように、遊ばせながらやお母さんに抱っこしてもらう、
そして、自分が抱っこして行う場合も沢山あります。
でも、どんな状況だろうと子供はずっと動いています。
ここで大事なのは、前回お伝えした「第一印象」です。
とにかく触れた瞬間の感覚です。
まずは「何か硬い気がする」とか「何か変な感じがする」「何か重い感じがする」といった具合です。
例えば、頭が硬い・動きが悪い、左右の胸郭の動きが違う、背骨が硬い、関節が硬い、左右差がある
といった具合です。
この辺りは、普段の施術でも評価をしていると思います。
これに加えて、
①表情と反応
⇒母親やこちらの声掛けや遊びにたいする表現
②声
⇒声の(鳴き声も含めて)強さや表現力
③抱っこや触った感じ
⇒温度(温かさや冷たさ)、湿度(乾燥、湿っぽさ)、
重さ・密度(体は大きくないのにずっしりしている感じとか)
④臭い
⇒治癒過程で臭いが変わる(大抵一回臭くなる)
それに加えて、
⑤抱っこのまま重力への反応を見て首のすわり、背中のすわり、立ち直り等をチェックしてください。
こういったことは、簡単な発達の知識と、やはり「正常」に近い子供を抱っこした経験が必要になります。
僕も師匠に「子供を見たければ子供を作れ」と言われたことがあります。
僕の受講生で子供の発達に詳しく、発達と運動指導を中心に行っている方のお師匠さんも、
子供が集まるいろんな場所に出向たり、イベントを自身で行って沢山の子供に触れてきたそうです。
特に、エネルギー治療を行うようになると「なんとなく」という感覚を大事にすることがポイントになってきます。
特に自分の思考や意図が入らない第一印象です。
そして、自身の人生経験がとても生きてきます。
自分の感覚や人生に自信を持って感じて下さい。
また、こういうサインを感じ取る事でアトピーの症状以外の体の変化の指標ができます。
親御さんともシェアできます。
アトピーが改善するまでは時には時間がかかる場合もあります。
こういった時に、気まずくなってしまう治療家の方がいますが、こういった他の指標を見ておくと、
アトピーが改善するまでのプロセスを追えるので親御さんにも来院する価値を感じてもらえます。
・汗かけるようになり湿度があがったり
・泣いてばかりいたのに、一人遊びしたり
・栄養状態が上がり体重が増えたり
これを親御さんが気づけると子育てに楽しみができます。
是非やってください。
中野