こんにちは。
日本妊活協会代表の中野です。
今日は甲状腺機能が亢進している方への対応について書いていきたいと思います。
臨床的に言うと、
病名に対応できるかどうかって視点は重要ではなく、
甲状腺機能が亢進している方のお悩みを考えると、
Contents
甲状腺がどうこうより、しっかり向き合ってあげようよ
って話になるんですよ。
甲状腺機能が亢進している方は、
診断を聞かなくても会った時に大体分かります。
甲状腺機能が亢進している方の特徴とは?
甲状腺は「新陳代謝」「元気の素」を司ってるので、
機能が亢進すると、
・焦りが強くなって落ち着きがなくなったり
・体温が高くなったり
低下すると、
・やる気が無くなってしまったり
・低体温になったり
するのですが臨床的に亢進してる方は、
✅早口でこちらの話よりも自分の不安の話を沢山する
✅質問に答えても、すぐに違う質問や不安を口にする
✅焦りを感じている表情をしている
✅人によっては舌や手が少し震えている事がある
✅瘦せ型
等々
そして、
・基礎体温の低温期が36.7°以上と高い
特にこういった方で一度でも流産経験がある方は、
甲状腺の問題の指摘を受けるので、
とても心配されています。
どうにかしてあげたいって気持ちはセラピストなら持つと思います。
目の前にいる方は「病名を持っている方」ではない
ただ、
これを「甲状腺が亢進している方」
って目線で対応しようとするから、
「どうしていいかわからない」っていう答えになって、
目の前の方に向き合うのが怖くなってる方は多いですよね?
なぜなら、
今日この記事を書こうと思ったのも、
「甲状腺機能が・・・・な方の対応どうすればいいですか?」
っていう質問を何件が頂いたからです。
治療家側のこういった悩みが多いんだなって感じています。
症状、病名って何者?
体はバランスを取っています。
常にです。
これは人が神様から頂いた能力です。
だから、甲状腺の機能が亢進するのも、
体が「適応」しバランスを取ろうとしてるからです。
流れとしては、
・不摂生、栄養不足
・感情の我慢
・思い込みによる自己嫌悪や人間関係の崩れ
・運動不足による心肺機能低下
等で、
内臓疲労・交感神経優位
?体の炎症、栄養不足
?ミトコンドリア機能低下
?エネルギー不足
?体を維持しようと甲状腺が頑張る
こうやってバランス取っています。
そして、多くの場合、
どんなことに対してバランスを取ろうとしているのか?
僕の少ない臨床経験ですが、
感情面で言うと特に感じるのは、
・強烈な感情抑制
・身近な人(夫婦、親、職場)に重要な隠し事
に対してです。
甲状腺機能が亢進している方の実際の対応例
事例を上げますと、
事例1)
2人目が中々できず、年齢も40代になりとても焦りがある方でした。
同居する姑さんに子育ての支援等に対して「ありがたい」と思いながらも、
自分が不妊で悩んでることを打ち明けられないでいました。
今は「自分だけ不妊治療で頑張って、子育てもして、家事もして・・・ヽ(`Д´)ノ」
という感情が強く沸き上がり、それでも我慢していました。
さらに、基礎体温が高温になり、
医師から「甲状腺に異常がある。これが原因かも。」と言われ、
それに対しても大きなストレスを感じ、
そのストレスのせいで肩こりと頭痛が酷くなってしまいました。
大体の心配事は勘違いである
この方に対して僕は、
「何故?姑さんに不妊治療してること隠しているんですか?」
と聞くと、
「心配かけるから」という答えでしたので、
「もし自分のお子さんが、苦しんでいたとしたら、
我慢しているのと、相談してくれるのどちらが嬉しいですか?」と聞くと、
「打ち明けて欲しい」とおっしゃるので、
「姑さんも、相談されたら嬉しいと思いますし、応援したいと思ってますよ。」
とお伝えすると、
翌週には、
姑さんに不妊治療の事を相談し、
肩こりと頭痛が消えました。
その後、低温期も落ち着き、医師から「甲状腺の異常は無し」と言われたそうです。
もう一つ事例を、
事例2)
こちらの方は39歳で保育士さん。
長年の不妊に悩み、
半年後に仕事を辞め体外受精に挑戦しようとしている方でした。
こちらの方も、
もうすぐ40代という事に非常に焦りを感じ、
基礎体温が高くなりすぎてしまっていることに心配をしていました。
病院からも甲状腺のホルモン値が高いので薬を飲まないと妊娠できないと伝えらえていました。
しかも、職場には体外受精をすることを内緒にしていました。
こちらの方に、
「なぜ仕事をやめるんですか?職場になぜ体外受精をすることを隠しているんですか?」
と聞くと、
「職場に心配かけますし、ましてや半年後にやめる人間がそんな迷惑かけれません。
半年我慢して仕事辞めれば体外受精に専念できますから。」
とお答えしたので、
僕は、
「違ったらすいません。仕事を辞めるときは40歳になっていますよね?
もしかしたら、今すぐにでも体外受精したいんじゃないですか?」
と聞くと、
「実はそうなんです。凄く焦っています。」
とお答えしたので、
僕はこの方の職場の環境を聞いた上で、
「思い切って打ち明けたらどうでしょうか?スッキリしませんか?
それに、そんな仲がよい職場の人間関係なら隠されたらショックですよ。僕なら。」
とお伝えしました。
その方は、
すぐに職場に体外受精をすることを打ち明けたそうです。
そうしたらなんと、
職場で「いつでも妊娠してよいように」副担任をつけてくれました!
そしてなんとなんと、
数カ月後に体外受精をせずに妊娠してしまいました!!
こういう事、多いですよ。
根本的な問題は病名に無い
この記事で伝えたいことは、
相手の人を一人の人間として扱ってるのか?
ってことです。
僕らは人を健康にしたいんでしょ?
病名の事は医師に任せておけばいいですよ。
病名って、何かに気づかせてくれる切っ掛けとしては、
僕は良いなって思ってるんですよ。
そこは医師に感謝。
でもそこからは僕らの出番。
僕らが、病名にとらわれていたらプロじゃなくて患者さんと一緒。
相手の方が何に悩んでるかも聞かずに、
知ろうともせずに、
「甲状腺の問題なんて僕出来ません!!」
ってくだらないと思わないですか?
目の前の方は「甲状腺の問題がある人」
じゃなくて、
「人生を歩んでいる人」だから。
もちろん、体の機能が落ちて、栄養が足りてない人に
心の問題だけをどうにかするのが厳しい場合も多いから、
そういう場合は体の状態を上げる必要はありますね。
そういた場合も症状だけにとらわれる必要はありませんが、
施術なら、
・頭蓋(体を緩める)
・肝臓と脾臓
・腸
・頸部
の施術は必須ですね。
特にポイントは脾臓です。
とにかくリラックスと睡眠の質をあげることです。
栄養なら、まずは不摂生を3週間くらいは断つこと、
そして基本的な栄養(良質な脂質、ミネラル、ビタミン、酵素等)をベースに、
特に良質なたんぱく質の摂取を意識してみてください。
僕らが「決めつけ」の連鎖を作らない医療従事者としても大人としても
そしてまず大切なのは、
繰り返しになりますが相手を決めつけない事です。
病名とかで。
相手の方自身もこの事例をみると決めつけていますよね?
「悩みを相談したらきっと相手は心配し、困るだろう」って。
決めつけの連鎖を起こさない様に、
治療院ではただただ相手の方の本当の「悩み」にフォーカスしてみてください。
そして、その悩みに対して体がどうバランスを取ろうとしているかを、
体のプロとして感じるようにしてみてください。
あと、みなさん。
こういった心理面、栄養面、そして身体面から妊活中や
不妊治療に悩む方に対応できるようになりませんか?
治療院ってコンビニより多いのに、
何でこんなに健康に悩む人が増えているのか?
正直、僕らの無力感を感じます。
でも、志を持ってる治療家さんや助産師さんやヨガの先生は多いですから、
もっと一緒に活躍しましょうよ。
P・S
シンプルに妊活サポートのコツをお伝えし、
当日からサポートのレベルが上がる、
説明会・プレセミナーを行います。
僕は大分セミナーの現場からも離れていますが、
説明会ではガッツリしゃべります。
何かを学びに来るっていうより、
自分がどうやったら、どこにいたら、何を学べば、
活躍できるかを探しに来てください。
お待ちしています。
不妊テクマスター(子宝整体)コース
プレセミナー・説明会
http://funinseitai-pro.com/technicmaster/ps/
中野