中野です
今日は生理不順についてですが、
まずは、
社会背景や、
妊活に悩む方に向き合ってきて、
僕たちが生理不順の方に向き合わなければいけない理由をお話しします。
妊活に悩む方は単に「妊娠できない」という不安だけがストレスではないんです。
最近問い合わせが多いのが、
「卵巣年齢が高く閉経が近いかもと言われたのですが・・・」
という方です。
病院ではAMHというホルモン検査やFSHのホルモン値を見て、
卵巣年齢というものを検査します。
実際に、
卵巣機能が機能低下しているのではなく、
卵巣が委縮してしまい機能停止している方に対しては、
人工透析をされている腎臓のように機能復活は不可能と言われています。
ただ、卵巣が機能低下していて、
これらのホルモン値がどうのこうのという方に対しては、
妊娠が難しい印象はありません。
なぜなら卵巣の機能を上げればよいからです。
問題なのは、
20代30代で「閉経」という言葉を突き付けられることです。
もちろん妊娠を、より若い時にした方がよいというのは僕も賛成です。
しかし、相手の方の心をどん底へ突き落すような表現を使うことは本当に嫌いです。
不妊という言葉も嫌い
ましてや閉経なんて言葉は、僕は女性に使えません。
こうやって卵巣機能が低下する方の多くが、
思春期~20代で生理不順や無月経を経験している方が多く、
長年ホルモン療法を受けていた方も少なくありません。
そもそも卵巣機能低下の原因として一般的に言われているのが、
ダイエット、ストレス、そして生理不順(無月経)、
不妊治療等での過剰なホルモン療法
です。
でもダイエットが悪いとか、ストレスが悪いって言っても、
じゃあその何が問題だったのか?どうすべきだったのか?
これは誰も教えてくれないですよね。
・ダイエット
⇒これは脂質とホルモン、そして肝機能の影響が大きいでしょう
ただ女性は美しくいたいのは当然ですから、美しくなって健康的なダイエットをアドバイスすべき
・ストレス
⇒といっても誰でもストレスはあります。それに適応する体力や環境、
思考や心の余裕がなかったのでしょう。
それは体を整えて心が満たされるかもしれないし、心が満たされて体が変わるかもしれないし、
単に栄養の問題かもしれない。その方に合わせて対応すべき。
そして、
やはり生理不順です。
妊娠を意識する前は。
生理痛と違って、自覚がなかったり、
逆に月経が来ないことを「楽でいい」と思っている方もいるようです。
月経が安定していないと、
卵巣の代謝がうまくいかなくなります。
そうやって卵巣の機能が低下していきます。
そして妊娠を意識するまで時間が経過し、
クリニックを受診して、
「卵巣年齢が高い」「閉経が近い」という診断を受けます。
その後、「いち早く妊娠すべき」という理由で、
タイミングも人工授精もスッ飛ばして体外受精を勧められます。
医師も相手のこを思っての事でしょう。
ただ、
その卵巣の機能低下の原因に目を向けず、
卵巣に仕事を強いる強い刺激で、
採卵を続けているとさらに卵巣の機能は低下します。
ホルモン療法をできるだけ行わないで体外受精を行う研究をしている医師も、
薬での卵巣への刺激の危険性を指摘しています。
人によっては、
「それでも卵子が一個でもとれることが奇跡だから」
と思うでしょう。
でも、その方の人生はそこでは終わりません。
その方の健康、その子供の健康、2人目を望むかもしれません。
結局僕が何を言いたいのかというと、
妊娠を意識してようがしてなかろうが、
もっと生理不順という体のサインに目を向けよう、
本人もそうだし、健康を扱う僕らも目を向けよう、
ということです。
あの時もっと健康にダイエットを伝えられたら
あの時もっとストレスに適応できる心・体・環境を相談できたら
人生は大きく変わっていたはずです。
せっかく人を健康に導く素晴らしい仕事を選んだんだし、
僕らしかそれ「相談してよ」って言えないので、
しっかりやっていきましょう!
では、次回以降はもう少し理論的なことや臨床的なことをお伝えしていきます。
中野