前回は「35歳で、月経トラブルがひどく、病院の治療でも採卵して卵が育たない」という方を例に、いかに妊娠出来そうなイメージを持ってもらうことが大事という話をしました。
今日は、具体的にこの方の、
基礎体温、症状、食事内容
から何を提案すべきかをお話します。
提案する際にとても僕が意識しているのは、
良いところを探すという事です。
病院の検査は徹底的に悪いところを探します。
本人さえも、何が問題を見つけて欲しいと思っています。
良いところが見つからなくても、関連付けをして改善方法を伝えられればいいです。
この方の場合、
・基礎体温が
⇒周期は30日程度
⇒低温期で36.4°、高温期で36.6°位
⇒高温期の立ち上がりが遅く高温期が短い
つまり、良いところは周期に乱れがない事、そして何より低温期が36.4°なのでいわゆる「冷え」は無いという事です(局所的な冷えは除く)。
問題は、
・高温期が上がらない
・立ち上がりが遅い
・高温期が短い
つまり黄体機能が低下しているという事です。
そして、症状として、
・内膜症の既往
・月経過多
があります。
加えて、食事が朝からパン食が多く、お昼もオニギリやコンビニが多いという事です。
つまり、内臓施術や食事を改善して肝機能や体内の脂質の状態の改善、添加物等によるエストロゲン過剰の状態を改善すれば、
自然と黄体機能は上がってくるはずです。
これはホルモンバランスが整うということなので、月経過多も改善してくるはずです。
そして、問題となっている「採卵しても卵が育たない」。
これは、卵巣内での卵の育ちが悪いというのではなく、
受精後の分割が上手くいかないという事です。
あくまで仮説ですが、この場合。
・卵子の遺伝子異常
・受精卵にエネルギー(栄養素)が足りない
なので、細胞を守る体内環境、細胞内にエネルギーが作れる栄養環境を加えて説明しました。
一言で言ってしまうと、抗酸化やミネラルの話になります。
そして、シンプルにこれらを摂取できるマゴハヤサシイをお伝えしました。
経験上、自然妊娠もそうですが、少なくとも卵の状態は良くなるはずです。
基本的に医療機関でいう「質の良い卵」とは、単に見た目が形が良いという基準なので僕はあてにできないと思っています。
見た目が良い卵を育てるために
薬を使うのか
遺伝子や細胞の栄養状態の良い卵を育てるために
内臓機能や精神状態、食事を改善するのか
選択するのは相手なのでしっかり提案してください。
次回は、この方の施術と栄養指導についてお話します。
中野